FXの注文方法を全種類まとめて解説|指値・逆指値・OCO・IFDの使い分け

FXの注文方法を全種類まとめて解説|指値・逆指値・OCO・IFDの使い分け

FXにはさまざまな注文方法があり、「種類が多すぎて、どれをどう使えばいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は、基本の注文方法はたった3つで、残りはその組み合わせにすぎません。この記事では、成行・指値・逆指値の基本から、OCO・IFD・IFOの応用注文まで、具体的な数字を使ってやさしく解説していきます。

目次

基本の3つの注文方法

FXの注文方法は数多くありますが、土台となるのは「成行」「指値」「逆指値」の3つです。この3つを理解すれば、あとの応用注文はすべてこの組み合わせなので、スムーズに覚えられます。ここでは、ドル円の取引を例にそれぞれの仕組みを見ていきましょう。

成行注文(今すぐ買いたい・売りたいとき)

成行注文(なりゆきちゅうもん)は、「今の価格ですぐに買いたい」「今すぐ売りたい」というときに使う注文方法です。注文ボタンを押した瞬間に、そのときの価格で取引が成立します。

たとえば、ドル円が今150.000円だとします。「ここから上がりそうだ」と思ったら、成行で買い注文を出せば、ほぼ150.000円前後で取引が成立します。価格を指定する手間がなく、操作もシンプルなので、FX初心者が最初に使う注文方法として最もなじみやすいでしょう。

ただし注意点もあります。成行注文は「今の価格付近で」約定(やくじょう:注文が成立すること)するため、相場が急激に動いているときには、自分が思っていた価格とは少しズレた価格で成立することがあります。この価格のズレは「スリッページ」と呼ばれますが、詳しくは別の記事で解説しています。

指値注文(この価格になったら買いたい・売りたいとき)

指値注文(さしねちゅうもん)は、「この価格になったら自動で注文を出してほしい」と、あらかじめ価格を指定しておく注文方法です。「今より有利な価格で取引したい」ときに使います。

具体的な例を見てみましょう。今ドル円が150.000円で、「149.000円まで下がったらお得だから買いたい」と考えたとします。この場合、149.000円に指値の買い注文を入れておけば、実際にドル円が149.000円まで下がったときに自動で買い注文が成立します。

指値注文のメリットは、チャートの前でずっと待っている必要がないことです。価格を指定して注文を出しておけば、仕事中や寝ている間でも、指定価格に到達した時点で自動的に取引が行われます。反対に、指定した価格まで届かなければ注文は成立しません。「もう少しで届きそうだったのに」というケースもあるので、価格設定には工夫が必要です。

指値注文の使い方をまとめると以下のようになります。

  • 買いの指値注文:今の価格より安い価格を指定して「下がったら買いたい」ときに使う
  • 売りの指値注文:今の価格より高い価格を指定して「上がったら売りたい(利益確定したい)」ときに使う

どちらも「今より有利な価格で取引したい」という共通点があります。

逆指値注文(損切りや逆方向のブレイクアウト狙い)

逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)は、名前のとおり指値注文の「逆」で、「今より不利な価格になったら注文を出す」方法です。一見すると損をする方向に注文を出すのは不思議に思えますが、FXではとても重要な注文方法です。

逆指値注文が最もよく使われるのは、損切り(そんぎり:損失をこれ以上広げないためにポジションを決済すること)の場面です。たとえば、ドル円を150.000円で買った場合、「148.000円まで下がったら損切りしよう」と決めたとします。このとき、148.000円に逆指値の売り注文を入れておけば、実際にそこまで下がったときに自動で売り注文が出て、損失を限定できます。

もうひとつの使い方が「ブレイクアウト狙い」です。ブレイクアウトとは、相場がそれまでの値動きの上限や下限を突き抜けて大きく動くことを指します。たとえば「ドル円が151.000円を超えたら、勢いよく上がるかもしれない」と予想した場合、151.000円に逆指値の買い注文を入れておきます。実際に151.000円を超えたときに自動で買いが入り、上昇の波に乗れるというわけです。

逆指値注文の使い方をまとめると以下のとおりです。

  • 売りの逆指値注文:今の価格より安い価格を指定して「ここまで下がったら損切りしたい」ときに使う
  • 買いの逆指値注文:今の価格より高い価格を指定して「ここを超えたらブレイクアウトで買いたい」ときに使う

特に損切りの逆指値注文は、感情に左右されずに損失を限定するための「保険」のようなものです。ポジションを持ったら必ず逆指値を入れておく、という習慣をつけることをおすすめします。

組み合わせ注文を使いこなそう

基本の3つの注文方法を理解できたら、次はそれらを組み合わせた「応用注文」を覚えましょう。OCO・IFD・IFOの3つは、どれも基本注文の組み合わせなので、仕組みさえわかれば難しくありません。

OCO注文(利確と損切りを同時にセット)

OCO注文(オーシーオーちゅうもん)は、「One Cancels the Other」の略で、「2つの注文を同時に出して、片方が成立したらもう片方を自動でキャンセルする」注文方法です。

もっとも代表的な使い方は、利確(利益確定)と損切りを同時にセットすることです。たとえば、ドル円を150.000円で買いポジションを持っているとします。このとき、以下の2つの注文を同時に出します。

  • 152.000円に指値の売り注文(利確):2円上がったら利益を確定する
  • 148.000円に逆指値の売り注文(損切り):2円下がったら損失を限定する

この2つをOCOで出しておけば、どちらかの価格に到達した時点でそちらの注文が成立し、もう片方は自動でキャンセルされます。つまり、「上がっても下がっても自動で対応してくれる」状態を作れるのです。チャートを見続けなくても利確と損切りの両方が設定できるので、忙しい方にとって非常に便利な注文方法です。

IFD注文(新規注文と決済注文をセットで出す)

IFD注文(イフダンちゅうもん)は、「If Done」の略で、「もし最初の注文が成立したら、次の注文を自動で出す」という注文方法です。新規の注文と決済の注文をセットで出せるのが特徴です。

たとえば、こんな使い方ができます。

  • 注文1(新規):ドル円が149.000円に下がったら買う(指値注文)
  • 注文2(決済):買った後、152.000円に上がったら売る(指値注文で利確)

この2つをIFDでセットしておけば、149.000円で自動的に買いが入り、その後152.000円まで上がれば自動で売って利益が確定します。一度設定すれば、あとは相場に任せるだけです。

IFD注文の注意点は、セットできる決済注文が1つだけという点です。上の例では利確の注文だけを入れていますが、損切りの注文はセットされていません。もし149.000円で買った後、思惑に反して価格が下がり続けた場合、損切りは手動で行う必要があります。この弱点を解決するのが、次に紹介するIFO注文です。

IFO注文(IFDとOCOの合体版)

IFO注文(アイエフオーちゅうもん)は、IFD注文とOCO注文を合体させた注文方法です。「新規注文が成立したら、利確と損切りの2つの決済注文を同時に出す」ことができます。

具体例で見てみましょう。

  • 注文1(新規):ドル円が149.000円に下がったら買う(指値注文)
  • 注文2(利確):152.000円に上がったら売る(指値注文)
  • 注文3(損切り):147.000円に下がったら売る(逆指値注文)

この3つをIFOで一度に設定しておけば、まず149.000円で自動的に買いポジションが成立し、そのあとは152.000円で利確、または147.000円で損切りのどちらかが自動で執行されます。利確と損切りのどちらか一方が成立すれば、もう片方は自動でキャンセルされます。

IFO注文は、新規エントリーから利確・損切りまですべてを自動化できるため、「注文を出したあとは完全にチャートから離れられる」という大きなメリットがあります。仕事中や就寝中にもトレードチャンスを逃したくない方にとって、もっとも頼りになる注文方法と言えるでしょう。

場面別おすすめ注文方法

ここまで6種類の注文方法を解説してきましたが、「結局どれを使えばいいの?」と迷う方もいるかもしれません。ここでは、よくある2つの場面に合わせたおすすめの注文方法を紹介します。

仕事中にチャートが見られないサラリーマン向け

日中は仕事でチャートを確認できないという方には、IFO注文がもっともおすすめです。出勤前に「この価格で買って、利確はここ、損切りはここ」と3つの価格を設定しておけば、あとは相場に任せられます。

チャートを見られる時間が限られている方ほど、注文の自動化は大きな味方になります。IFO注文を使いこなすだけで、日中にチャートを確認できなくても計画的なトレードが可能です。もしIFO注文に慣れていない場合は、まずはIFD注文で「新規+利確」だけを設定し、別途逆指値で損切りを入れておく方法から始めてもよいでしょう。

損切りを絶対に忘れたくない人向け

「頭ではわかっていても、いざとなると損切りができない」「ついつい損切りラインをずらしてしまう」という方には、注文と同時に損切りをセットできる方法が有効です。

おすすめの方法は以下の2つです。

  • 成行注文でエントリーした直後に、OCO注文で利確と損切りを同時にセットする
  • 最初からIFO注文を使い、新規注文と同時に損切りを含めてすべて自動化する

大切なのは、「ポジションを持っている状態で、損切り注文が入っていないときを作らない」ことです。成行で買った直後にOCOを入れるのが面倒であれば、最初からIFO注文を使うのが確実です。損切りを自動化しておけば、感情に左右されることなく、事前に決めたルールどおりに取引を進められます。

以下に、6つの注文方法と適した場面を簡単にまとめておきます。

  • 成行注文:今すぐ売買したいとき。操作がシンプルで初心者にもわかりやすい
  • 指値注文:有利な価格まで待ってからエントリーしたいとき、または利益確定したいとき
  • 逆指値注文:損切りラインを自動で設定したいとき、またはブレイクアウトを狙いたいとき
  • OCO注文:保有中のポジションに利確と損切りを同時にセットしたいとき
  • IFD注文:新規エントリーと決済(利確または損切りのどちらか1つ)をセットで出したいとき
  • IFO注文:新規エントリーから利確・損切りまですべて自動化したいとき

まずは成行注文と逆指値注文(損切り用)の2つを使いこなせるようになることが最優先です。そこから徐々にOCOやIFD、IFOへとステップアップしていきましょう。

口座選びで意識したいポイント

注文方法を活用するためには、自分が使いたい注文方法に対応した口座を選ぶことも重要です。ここでは、注文方法の観点から口座選びで確認しておきたいポイントを紹介します。

注文方法の種類が豊富かどうか

FX会社によって、対応している注文方法の数は異なります。成行・指値・逆指値はほぼすべてのFX会社で使えますが、IFO注文に対応していない会社も一部あります。

特に、IFO注文を使って新規から決済までを完全に自動化したい方は、口座開設前に対応状況を確認しておきましょう。以下の注文方法に対応しているかどうかが、確認のポイントです。

  • 成行注文、指値注文、逆指値注文(この3つは基本なので、ほぼ全社対応)
  • OCO注文(利確と損切りの同時設定に必要)
  • IFD注文(新規と決済のセット注文に必要)
  • IFO注文(新規+利確+損切りの完全自動化に必要)

また、トレーリングストップ(利益が伸びたら損切りラインを自動で引き上げる注文方法)に対応しているかどうかも、あわせてチェックしておくと便利です。

アプリからでも全注文方法が使えるか

最近はスマホアプリでFXの取引をする方が増えていますが、パソコン版の取引ツールでは使える注文方法がアプリでは使えないケースがまれにあります。スマホでの取引がメインになる方は、アプリ上でもOCO・IFD・IFO注文がスムーズに操作できるかを確認しておくと安心です。

以下のポイントもあわせて比較してみてください。

  • アプリ上で全種類の注文方法が利用可能か
  • 注文画面の操作は直感的でわかりやすいか
  • 注文時にスプレッド(売値と買値の差で、実質的な取引コスト)が確認しやすいか
  • チャートを見ながら同じ画面で注文を出せるか

口座開設は無料のFX会社がほとんどなので、気になったところでまずはデモ口座を試し、注文画面の使いやすさを体験してみるのもよい方法です。

まとめ

FXの注文方法は「成行」「指値」「逆指値」の3つが基本で、これらを組み合わせたOCO・IFD・IFOが応用です。まずは成行注文と逆指値(損切り用)を確実に使いこなし、慣れてきたらIFO注文で新規から決済までの自動化に挑戦してみましょう。注文方法を覚えるだけで、トレードの安定感は大きく変わります。

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